糖尿病患者のための動脈硬化予防術
- 日向 凛
- 8月17日
- 読了時間: 3分
更新日:8月25日

糖尿病と動脈硬化の深い関係
糖尿病は、血糖値が慢性的に高い状態が続く疾患で、合併症を引き起こすことが多いです。その中でも最も深刻なのが「動脈硬化」です。
糖尿病の治療で使われるのがインシュリンですが、高インシュリン状態が続くと、臓器障害や、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる疾患のリスクが飛躍的に高まるという説があります。
糖尿病患者における動脈硬化の進行の特徴
一般の人に比べて糖尿病患者の血管は以下の特徴を持ちます。
小さな血管(毛細血管)から詰まりやすい
自覚症状が出にくいまま進行する
血圧・脂質・尿酸値など他のリスクも重なりやすい
つまり、糖尿病患者こそ、早期から「血流の質」を意識することが極めて重要なのです。
血流改善で動脈硬化を防ぐ基本方針
糖尿病患者が動脈硬化を予防するためには、「血糖コントロール」+「血流ケア」の両輪で取り組むことが必要です。以下に具体策を紹介します。
1. 食事療法で血糖と血流をダブルケア
糖質をコントロールするだけでなく、血流改善につながる栄養素の摂取も意識しましょう。
✅ 積極的に摂りたい食品:
青魚(EPA・DHA):血液サラサラ効果
海藻類・きのこ類(食物繊維):血糖値上昇を抑制
緑黄色野菜(抗酸化作用):血管の老化防止
黒酢・納豆・にんにく:血行促進作用
✅ 控えたい食品:
精製糖、白米、菓子パンなどの高GI食品
揚げ物や加工食品(トランス脂肪酸含む)
アルコールの過剰摂取
2. 運動でインスリン感受性と血流UP
週3~5回、30分程度の有酸素運動(ウォーキング、水中歩行など)を継続することで、インスリン感受性が高まり、血糖値の改善とともに血流も向上します。
筋トレやストレッチも取り入れると、末梢血管の血流も促進され、冷え・むくみなどの改善にもつながります。
3. 血圧・脂質・体重の管理
糖尿病の方は、以下の数値にも特に注意しましょう:
血圧:130/80mmHg未満を目標に
LDLコレステロール:100mg/dL未満(高リスクなら70未満)
中性脂肪:150mg/dL未満
BMI:25未満を維持
これらをコントロールすることで、動脈硬化の進行を大幅に抑えることができます。
4. ストレスと睡眠も血流に影響
交感神経が優位になると血管が収縮し、血流が悪化します。日常的にストレスケアや睡眠の質を整えることが、自律神経と血流の安定に直結します。
就寝90分前にぬるめのお風呂に入る
スマホを早めにオフにする
深呼吸・瞑想・日光浴でリラックス
5. マイナスイオンの活用で血管の緊張をゆるめる
最近では、マイナスイオンのリラックス効果が血流改善に役立つという報告も増えています。
森林や滝など自然豊かな環境に多く含まれるマイナスイオンは、副交感神経を活性化させ、血管の緊張をほぐして拡張させる作用があるとされます。
家庭でも使えるマイナスイオン機器や、ナチュラルな空間演出で心地よい環境を作ることも、血流ケアの一助となるでしょう。
まとめ|血管と血糖、同時に守る
糖尿病の管理は血糖値のコントロールだけでなく、「血流の質」も非常に重要です。動脈硬化は気づかぬうちに進行し、取り返しのつかない結果を招くこともあります。
今日からできることを少しずつ取り入れ、血管年齢を若く保ち、合併症を防ぐことが、糖尿病とともによりよく生きる第一歩です。


